【ポケモン】名探偵ピカチュウ 初日ネタバレ感想
名探偵ピカチュウを初日に見てきました。結構楽しみにしていると同時に期待値も高くなってしまっていたのですが、それに見合う分の面白さと満足度だったと思います。
いっつも普通の文章を書こうとしてモチベがなくなって結局書かないのサイクルを繰り返してしまっているので、箇条書きで簡単にまとめようと思います。ネタバレしかないので未見の人は読まないでね。
時系列とかはバラバラです。
・いろいろな人が言っていることですが、「日常生活にポケモンが存在している描写」がそれだけで完璧すぎて何も言うことがない。最初の鳥ポケモン(ポッポ系統?)が飛び立つシーンでもう満足してしまった。
・さらっと「ゲーム本編開始時は鳥ポケモンが飛ぶ」のノルマを達成しているあたりもニクい。
・冒頭の竹内くんで笑っちゃった。
・随所随所で「ポケモンオタクが作ったな~」と思うところがあって良かった。個人的に一番好きなのは、ライムシティに着く直前のビデオで、古代壁画に描かれた人間がぼんぐりを投げていたシーン。細かいよ!
・あとはゼニガメ消防隊とか、ボルテッカーの「俺も痛いから嫌なんだ」のセリフとか。
・「10万歩目指して云々」というピカチュウのセリフは、ポケットピカチュウを意識したのかな?とも。
・声優は全然詳しくないのだけど、アニポケでよく聞くキャストを多く引っ張って来たり、ポケモンの声の吹き替えはアニメと同じ人に頼んでいるとか、そういう細かいけど大事なことが嬉しい。
・あとミュウツーの声に山ちゃん起用してるのも熱いですね。ミュウは山ちゃんのイメージが強いので。
・女声のほうも覚醒ミュウツーっぽくてよかった(同じ人だと思ってたけど違うみたいですね)。割と覚醒ミュウツーの声好きなんですよね。
・巨大ドダイトスが最高だった!あれこそ実写でしかできない強みだなあと。
・しいて言うなら、もっと大木が生えてたほうがドダイトスっぽかったかもしれない。
・この手の全年齢対象モノで初代が推されがちなのはしょうがないというか妥当だと思うんだけど、それでもなるべく全世代からまんべんなく出そうという心意気が感じられてよかった。それができてるだけで「ポケモンの世界」感が非常に増すんですよね。特定の世代しか出さないなら出さないで「みんなの物語」レベルに徹底してほしい。
・初代:有名どころできっちり固めてきた感じ。ピカチュウ/御三家/リザードン(御三家最終進化もちゃんと全員いた)/ポッポ系統/カラカラ/コイキング/ギャラドス/ゲンガー/コダック/カビゴン/カイリキー/バリヤード/メタモン/ミュウツー……細かいところだとドードリオとかベロリンガ。
・二世代:エイパムのインパクト!ブルーもかわいかったですね。あとはヨルノズクの電飾とか、たこ焼き作ってるオクタンとか。
・三世代:そんなにいなかったけど、音響機器みたいに使われてるドゴームが印象的でした。バクオングよりも使いやすそうだね。後述のゴロンダもそうだけど、ケッキング完全に人じゃん!って思った。
・四世代:ドダイトス最高!出てきたのは少ないけど、ディアルガ/パルキア/アルセウスの像があったり、慣用句としてアルセウスが神の代わりに使われていたり、世界観構築には一役買っていたと思います。ていうかやっぱりシンオウ神話ずるいよな~~~
・五世代:ワシボンペットにしたいね。あと冒頭のバッフロンとか、ウォーグルも出てましたね。すごく短いシーンだけど、バチュルが街の片隅にいるのがめっちゃ可愛かった。
・六世代:なんといってもゲッコウガ。シンプルにかっこよくて最高でしたね。ポケカ民としては最も印象に残るポケモンなので、一番興奮するというのもあったかも。モブトレが連れてるポケモンとしてもちらちら写ってましたね。それにしてもゴロンダのおっさん感で笑っちゃった。
・七世代:たぶんネマシュとキュワワーしかいなかったと思うんですが、正直ちゃんと七世代のポケモンを出してくれただけで満足なんですよね……ネマシュの扱い最高だった。
・推しポケ(メタモン)がめっちゃ活躍してたので最高だった。なんにでも変身しちゃうあたりはポケスペっぽいけど、まさか「目が点になる」をああ表現するとは。サングラスで隠すっていうのは盲点だったのでなるほど!って感じでした。
・最後の変身メドレーも好き。
・そういえば違法スタジアムのシーンで文字書いてた女性、メタモンなんだよな……メタモン文字書けるんだな……かわいいな……
・スタッフロールに連なる「Ikue Otani」の文字とゲームフリークの面々でなぜか一番感動しちゃった。すごいことなんだなあ。
・スタッフロール前の映像も良かったですね。日本語なのが絶妙にダサいけど、日本人視点だからなんだろうなあ。スパイダーバースのペニーパーカーのシーンでも同じこと思いました。フォントが悪いよあれは。
・シナリオも普通にいい出来だったと思います。やっぱりバディものはこうでなくちゃね。ピカチュウが「俺はまた裏切るかもしれない」のあたりは「バディものだなあ」って感じで非常に良かった。
・ただ事の真相とかそういうのがメタ視点で見るとかなりわかりやすかったので、そっち系のカタルシスはあんまり得られなかったのがやや不完全燃焼。この辺は対象年齢的にしょうがないか。名探偵要素がそんなになかったのも残念。
・ほかにもいろいろ唐突(忍び込むシーンとか突然出てくるホログラムが万能すぎたりとか)だったり、説明不足だなーって思えるシーンはところどころあったけど、どっちかというとこれは対象年齢故の尺の足りなさ(なんせ100分)が問題だと思うので、話の軸にはあんまり不満は無いです。
・強いて言うなら、主人公の過去ともうちょっと絡めて欲しかったのと、最後「名探偵ピカチュウ」という存在(概念)とのお別れを描いてほしかったな、というのはあります。それはそれで一つの別れであることに変わりはないので。「楽しかったな」ぐらいのセリフでいいから。
・最後にメタモンがカラカラに変身してティムを突き落とそうとするシーンが、わかりやすいメタファーだけど好き。冒頭にもあるようにカラカラは孤独ポケモン(ここちゃんと分類名だって言わないから、ポケモン詳しくないと「なんで孤独なの?」って思われそうだけど)で、死んだ母親の頭蓋骨をかぶっている(これはちゃんと説明がありましたね)。カラカラ=過去のティムと考えると、仲間がいることでカラカラに負けなかったティムはもう孤独ではないという、単純だけどまっすぐなメッセージ性が非常に良いですね。
・一方でシナリオ的に考えると、あそこでメタモンがカラカラに変身する意味はない(カラカラというチョイスである意味はない/町にもいないのですごく唐突に思える)のですが、まあそこは別に……。
こんなところですかね。PVでもわかってましたが、不気味の谷は本当に全然感じなかった(バリヤード?ベロリンガ?エイパム?あれは意図的でしょ)ので、そこらへんは流石だなあと思いました。有名な話ですが、ゲーフリのポケモンのイメージは「ビニール風船のような質感」らしいので、それを明確に打ち破ったのは大きな一歩だと思います。でもこれも、ポケモンがこれまでいろいろなタッチでの表現に挑戦してきた積み重ねの上にあるんだと思いました。
あと地味に好感度高いのが日本先行上映ってとこですね。ポケGOといい、外国が先のほうが何かと便利なんだろうなあとは思うんだけど、でもやっぱりちょっと特別扱いされてる感じがして、些細なことなんだけど嬉しかったです。
初めての実写映画としては大成功の部類だと思うので、また作ってほしいですね。